確定申告が終わり、事務年度最後の調査シーズンがやってきます。新型コロナが5類移行されて初めての4月から6月にかけての「ヨンロク調査」にむけて、心構えをしておいた方がよさそうです。
税務当局は毎年7月から6月までを事務年度として一般的に使われている4月から3月までの年度と区別しています。新年度が7月に始まり、あいさつ回りや前任者からの引継ぎ、調査の下準備を経て9月から年末にかけての「秋の調査シーズン」に突入します。
一方で、2月から3月にかけての個人確定申告という最大のイベントを終えて迎えるのが春の調査シーズンです。調査官が事務年度のラストスパートをかけてくる時期です。
実際に調査を受ける際の注意点としては、「期ズレ」「棚卸」でしょう。期ズレは発生しやすいため、収益認識基準を確認しておく必要がありますし、棚卸は脱税に非常に使われやすいため、あらぬ疑いをかけられないようにパソコンのデータや手書きのメモなど減資記録をしっかり残しておきたいところになります。
ノルマ達成のために効率重視となる傾向があるものの、調査で大きな問題が浮上すれば、人事異動後の7月に繰り越されていきますので、春とはいえ気を引き締めて対応したいものです。(税理士新聞引用)