戸籍謄本が地元の役所で取れる! 「戸籍証明書等の広域交付制度」をわかりやすく解説

これまでの困りごと

相続、パスポートの申請、年金の手続きなどで戸籍謄本が必要になっても、これまでは本籍地の市区町村にしか請求できませんでした。本籍が遠方にある場合は、次のような手間がかかっていました。

  • 郵送で請求する(書類のやり取りに1週間ほどかかることも)
  • 定額小為替を郵便局で購入して同封する
  • 仕事を休んで本籍地まで足を運ぶ

2024年3月からスタートした「広域交付制度」

2024年(令和6年)3月1日から、本籍地以外の市区町村の窓口でも、戸籍証明書を請求できるようになりました。全国どこの役所でも、住んでいる街の窓口で取得できます。

取得できるもの

  • 戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)
  • 戸籍抄本(戸籍個人事項証明書)
  • 除籍謄本・改製原戸籍謄本(コンピュータ化されているもの)

請求できる人は限られます

誰でも請求できるわけではありません。 請求できるのは、戸籍に記載されている次の人です。

請求できる人具体例
本人戸籍に載っている本人
配偶者夫・妻
直系尊属父母、祖父母
直系卑属子、孫

兄弟姉妹、おじ・おば、甥・姪は請求できません。 兄弟姉妹の相続手続きなどで必要な場合は、従来どおり本籍地への請求(郵送も可)が必要です。

必要なもの

1. 顔写真付きの本人確認書類(1点)

  • マイナンバーカード
  • 運転免許証
  • パスポート
  • 在留カード
  • 運転経歴証明書 など

健康保険証や年金手帳のみでは手続きできません。

2. 手数料

  • 戸籍謄本・抄本:1通 450円
  • 除籍謄本・改製原戸籍謄本:1通 750円

窓口で現金などで支払います。金額は自治体で変わることがあるため、事前に確認すると安心です。

3. 請求書

窓口に備え付けの申請書に記入します。事前準備は不要です。

利用時の注意点

1. 必ず本人が窓口へ行く
代理人による請求はできません。委任状があっても不可です。郵送での広域交付も対象外です。

2. 時間がかかることがある
本籍地の役所とシステムで連携して確認するため、通常の交付より時間がかかります。混み具合や通数にもよりますが、30分〜1時間程度かかる場合もあります。時間に余裕を持って行きましょう。

3. 届出の直後は取れないことがある
婚姻届や出生届などを出した直後は、戸籍に反映されるまで数日〜1週間程度かかることがあります。

4. 取得できない戸籍がある
コンピュータ化されていない紙の戸籍(古い除籍など)は、広域交付の対象外で、本籍地に請求する必要があります。

5. 戸籍の附票などは対象外
今回の制度は戸籍証明書が対象です。戸籍の附票や住民票は別の手続きになります。

こんなときに便利

  • 親の死亡後、遠方に本籍がある親の戸籍をまとめて集めたい(相続手続き)
  • パスポートの新規申請で戸籍謄本が必要になった
  • 結婚や就職、各種手続きで急に戸籍謄本が必要になった

とくに相続では、被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍を複数の役所から集める必要があります。1か所の窓口でまとめて請求できるため、負担が大きく減ります。

まとめ

ポイント内容
開始日2024年3月1日
請求先全国どこの市区町村窓口でもOK
請求できる人本人・配偶者・父母・祖父母・子・孫
必要なもの顔写真付き本人確認書類、手数料
注意点本人が窓口へ行く必要あり(代理不可)/時間がかかる場合あり

「戸籍のために遠くまで行く」時代は終わりつつあります。必要になったときは、まずお住まいの市区町村の窓口に問い合わせてみてください。

※手数料や運用の詳細は自治体や時期によって変わる可能性があるため、来庁前に市区町村のホームページや窓口で最新情報をご確認ください。

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